バレエ「白鳥の湖」に見る、理想世界への展望

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2017年6月10日 by hondach

私はバレエが大好きだ。なぜバレエが好きなのか考えてみたが、自分でも理由はよく分からない。

高校時代は演劇部だったので、舞台芸術がもともと好きなのだ。言語表現に頼らず、身体表現だけで全てを表現しようとする潔さも好きだ。両親はバレエ好きの私を見て、「なんでこんなものが好きなんだろう。誰に似たんだろう?」と頭を抱えていた。

私は、誰かは分からないが、きっと私の先祖の中にも、同じ様な芸術(愛好)家がいたに違いないと思っている。そう言えば、遠い母方の先祖の中に、たしか源頼朝の前で今様を披露した御家人がいたはずだ・・・それも関係あるのだろうか?

バレエの作品で何が一番好きか?いろいろ好きな作品はあるので、本当は全部名前を挙げていきたい。ラ・バヤデール、白鳥の湖、シルヴィア、椿姫・・・。

中でも一番好きなのは「白鳥の湖」だ。定番中の定番の作品なので、名前を知らない人はいないだろう。

ストーリーは・・・。

ジークフリート王子は成人前のパーティーをするが、心が満たされない。そこで家臣の勧めで森に狩りに行き、湖のほとりで白鳥の群れを見かける。この白鳥は悪魔ロットバルトの魔法によって姿を変えられてしまった人間の女性で、夜中にだけ人間の姿に戻ることが許されていたのであった。そこで王子は人間の姿に戻ったオデットと恋に落ちてしまう。

オデットは王子に身の上話をする。そして「自分に生涯の愛を誓ってくれる一人の男性が現れれば、この魔法は解ける」と告げる。王子は「あなたを生涯、愛します」と誓う。

王子は成人を迎え、パーティーで将来の伴侶を選ぶように母王に言われる。王子はパーティーを憂鬱な気分で過ごしていたが、そのパーティーに、悪魔ロットバルトが娘のオディールを伴ってやって来た。オディールはオデットとそっくりである。※注)バレエではオデットとオディールは、一人二役で踊られる。

王子はオデットが来たのだと勘違いをし、オディールの前で愛を誓い、母王にオディールと結婚すると宣言してしまう。その時、突如、悪魔ロットバルトと娘のオディールは、高笑いをし、王子を嘲る。2人は「もうオデットは、決して人間の姿に戻ることはできないのだ」と宣言をして去って行く。

騙されたと知り、涙にくれる王子。しかしオデットも泉のほとりで泣いていた。もう再び人間の姿に戻れる日はやって来ない。再び森にやってきた王子。二人は最後のひと時を悲しみの中で過ごす。

そこに悪魔のロットバルトがやってくる。二人を嘲笑うためだ。しかし本当はそうではなかった。二人の愛は悪魔よりも強固だったのだ。悪魔は二人の愛の力に屈服し滅んでいった・・・。

こんなところだろう。

えっ、結末が違う・・・って?

そうなのだ。「白鳥の湖」には幾つものバリエーションがあり、最後の結末にはいろいろな種類があるのだ。

最も定番なのは、悲嘆にくれた二人が湖に身を投じるというものである。あるいは湖に身を投じた二人が天国で結ばれるというものもある。

しかし私は、この悪魔を打ち倒すハッピーエンドの結末が一番好きだ。

バレエに詳しい人なら知っているだろう。このハッピーエンドの結末は、ソ連の共産主義の産物なのだ。

知っての通り、共産主義は悪魔の思想ではあったが、社会の理想を追い求めると言う意味では、理想主義であった。当時ソ連では、全ての芸術は共産主義に奉仕するものとされ、厳しい統制の下に置かれていたのである。

そんな時代に、若い二人が悪魔に騙されて死んでしまう・・・などという舞台は決して許されなかったのである。また共産主義は唯物思想なので、天国で結ばれるという結末も取りえなかった。唯物思想は目に見える世界が全てなので、霊界というものは存在してはならなかったからである。

そこで二人の愛が悪魔を打ち砕く、という結末が採用されたのであった。

しかし私は思う。

悲劇的な現実を打ち破るからこそ、舞台を見る人に感動を与えることができるのだ、と。このハッピーエンドは、賛否両論を巻き起こしたが、私は「愛の力が悪魔を倒す」という結末は素晴らしいと思う。

ロシアの有名なバレリーナの人が、「白鳥の湖」のハッピーエンドについて、「ロシア人はもともと楽天的なのよ」とインタビューで答えていた。
※注)インタビューでは、共産党の意向だけでなく、帝政ロシアの圧政を乗り越えたロシア人の楽天主義がハッピーエンドを採用させたと言う意味で語っている。ただしこの記事を書くために、元ネタを探したが見つからなかった。

私はこのロシア人の楽天主義こそが、神がロシアを愛する理由だと思う。この精神性こそが、共産主義全盛の時代にあっても、ロシアのバレエが、常に世界を驚嘆させてきた原動力だったのではないか?ロシアは神が最も愛した国であったゆえに、サタンが最も欲したのであり、そのために世界で最初の共産主義国になったのだと思う。

サタンに打ち勝つためには、霊界で勝利するという思想ではダメだ。現実世界でも、サタンに打ち勝つ必要があるのだ。

亨進様の説教は、私達にとって霊的な糧であるだけなく、現実世界で生き抜き、勝利するための知恵でもある。真に敵を知る者のみが、敵を打ち破ることができるのだ。

「白鳥の湖」 ボリショイ劇場(1989年)

欧米のバレエ団とは全く違うエンディングが素晴らしい。愛の理想を表現していると言えるだろう。

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